ガエ・アウレンティ Gae Aulenti

  • 2007.05.26 Saturday
  • 10:51





日本とイタリアの文化の違いに、
あ、やっちゃっいましたね、地雷を踏みましたね、と
思わず同情してしまう出来事がありました。
東京九段、新イタリア文化会館の色彩論争です。


外観が、皇居の緑にそぐわない
とんでもない色だというきつい批判に晒されています。
賛成反対、どちらの意見ごもっとも、と頷きながら、
実は私にはわかるのです、齟齬(そご)の源泉が・・・。
イタリア人建築家、ガエ・アウレンティ女史は
外国人として触れてはいけない日本人の
「神域」の地雷を踏んじゃった、そう思うのです。


「イタリアン・レッド」の欄でも触れたのですが、
日本人の赤と、イタリア人の Rosso は別ものです。
日本色は朱肉の色、イタリアンレッドは赤葡萄酒の色。


私も西洋文化を知ってからようやく気がついたのですが、

「神社の朱塗りの柱」

に日本人の赤信仰への源流があるようなのです。
カミの色→高貴なる色→白。

私は、若い頃、
世界の国々をまわっていて不思議に思うことがありました。
東京タワーや大架橋、それに発電所の煙突までも、
福引き会場のように紅白に塗り分ける国は
日本だけなんじゃないか、と!

  c.f. パリのエッフェル塔が紅白の縞模様だとしたら・・・?


手の届かない大いなるもの、とくに高さのあるもの、
例えば五重塔、仏塔、神殿・・朱塗りの建造物に古代の日本人は
眩しい思いで上空を見上げては
神の存在を感じていたのでしょう。
だ・か・ら、
高度経済成長のシンボル・東京タワーが、
世界でも珍しい紅白模様となって現代日本のカミになったのは
自然の流れだったんだ、と、そう思います。
(私の目には、とても奇異な彩色に思えるのですが・・・)


ガエ・アウレンティ女史はミラノで建築を学び、
パリのオルセー美術館の設計でも名を馳せた世界的なデザイナーです。
日本人のDNAのなかの「赤」がどんな赤なのか、
きっと想像もできなかったはず。
仮に東京タワーと同じ朱赤を外壁の色に選んでいたなら、
こんな論争は起きなかったことでしょう。
逆に、ありがたがられていたかもしれません。


が、そんな、朱塗りのお稲荷さんのような建築から
イタリア文化の精髄を発信するなんて、ね・・・、
ちょっと、不思議なギャグですね。




最近、ようやく日本も古代の呪縛からはなれて、
本四架橋や湾岸のレインボーブリッジはシルバーホワイトです。
通天閣や若戸大橋の時代とは
随分ちがった風景がうまれつつあります。


が、まだ私の住む街ではとなると・・・
一昨年完成した大型観覧車が目出度づくしの白色で、
とても驚きました。




  • 0
    • -
    • -
    • -
    • -

    calendar

    S M T W T F S
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    293031    
    << July 2018 >>

    selected entries

    archives

    links

    profile

    search this site.

    others

    mobile

    qrcode

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM